突然ですが、モチベーションが上がることをみなさんはどう思いますか?
多くの方が「モチベーションが上がるといいけど、絶対必要なものではない」と思われるのではないでしょうか?
でも、結構な割合で「絶対必要じゃない」モチベーションに振り回されていたりします。なので、今回はこちらをお話ししていきます。
・なぜモチベーションに振り回されてしまうのか
・モチベーションに頼らず行動できる方法
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振り回されてしまう脳科学的な理由
モチベーションの有無に振り回されてしまうのは、モチベーション高く作業を進める方が気持ちがいいからです。
脳科学の研究では、ドーパミンによってモチベーションが上がるという研究があります。ドーパミンは気持ちよさを感じさせる物質であることはご存知の方も多いはず。
モチベーションが上がると楽しく気持ちよく作業ができますが、逆にモチベーションが上がらないと楽しくもない。どうせやるなら楽しくやりたい!というのが人ですし、脳科学的にも楽しく気持ちいい方を欲します。でも、ずっとその状態でいることはできません。
アクセル全開で進み続けられないのと同じです。だから下がる。下がればまた、楽しさや心地よさを求めるので、「モチベーション」に振り回されてしまうのです。
でも、世の中にはモチベーション関係なく、一定のパフォーマンスを出せる人もいますよね。そこには脳科学的な要素だけでなく、別の理由もあるんです。
モチベーションが上がらないと悩む理由
脳科学的な理由だけで終わらない複雑なのが人です。
モチベーションが上がらないと悩む他の理由には大きく3つの要素が関係しています。
1;モチベーションを上げてやる方がいいという思い込み
お伝えしたように、モチベーションが上がる状態で何かに取り組んだ方が楽しくできます。その結果、生産性が上がったり、良い結果につながったり、充足感や自信につながったりします。小さな成功体験の積み重ねから「モチベーションが上がると良い」と思うのです。
ここでちょっと立ち止まって考えてほしいのです。
「本当にモチベーションが上がったから良かったのか?」
きっとそれだけではないはず。モチベーション上がらなくても頑張ったものでも、良い結果になっていることもあるはずです。
単純にモチベーション高い=良いというのは、少し表面的で、そこしかみていない思い込みである可能性が大きいです。
2;実際にパフォーマンスが良くない結果が出ていないから
先ほどの1でお話しした内容にも繋がります。
モチベーションが上がらないままやった仕事は、あまり良い結果が出ていないことも多いです。これにはちゃんと理由があります。
あまりやる気がしない状態で、モヤモヤしながらやった仕事は、やっつけ仕事になっていたり、言われた事だけやった、自分的に仕事のクオリィティに満足していないなどが背景にありませんか?
その良くない結果の理由を「モチベーションが低かったけど、上がってたらできた」とも「やる気」というフワッとしたものにすると、「ま、しょうがないよね」としやすいです。
そう思うこと自体悪いことではありません。確かにそういうところもありますし、毎回自分で袋小路に追い込むようにストイックになるのも、疲れてしまいます。
気をつけたいのは、良い結果も悪い結果もモチベーションを理由にしてしまうこと。そうすると、モチベーションが上がらないとうまくいかないと思い込み、悩んでしまうのです。
3;できる人はいつもモチベーションが高いと思っている
1と2とは少し違う視点です。
自分が「この人できる人だな」と思う人は安定したパフォーマンスを出せている人、生産性が高い人で、常にモチベーション高くやれているんだろうな、と思っていませんか?同時にモチベーション低いのはできないヤツだ!みたいなレッテルもあったり。
「どうしたらそんなモチベーションを維持できるんですか?」と本人に聞いてみると「いや、別にそんなことないけど」と言われて、「謙遜だ」と思います。まず、相手の言葉を信じましょう(笑)
きっとそういう方たちはモチベーションに振り回されない自分なりの方法を持っています。
または、元々モチベーションの上がり下がりもそんなに気にしていないのです。モチベーションの上がり下がり具合も人それぞれ。
だから、できる人=モチベーション上げてやれる人、上がらない自分はできないヤツと勝手に思い込んでいる可能性が高いので、モチベーションが上がらないと悩んでしまうのです。
苦手な作業はモチベーションを上げるのに苦労する
モチベーションが上がらないことの代表的なものは、自分が苦手な作業ではないでしょうか?
自分が苦手なことは、苦手であることに変わりないから、モチベーションは上がりにくい、でもやらないといけないことも当然あります。ただ後まわしにすればするほど、気が重くなってモチベーションが上がらない。負のループです。
そして、期日が迫ってやむに止まれなくなって渋々やり始めて、終わらせるなんてこともあります。
ここで考えてみてください。
モチベーションなくてもやっていませんか?!
そう、モチベーションなくてもやれるんです。そのことを忘れて、次に「モチベ高い人はもっと計画的に行動して、質の高いことをするんだろうな」と想像上の「できる人像」と比較して辛くなったりします。
自分が納得する仕事ができればモチベーションは関係ない?!
プロセスや質、結果が自分が納得いくことができれば、モチベーションは関係ないのです。
モチベーションが問題ではなく、楽しくないとか行動しないということが鍵になってきます。
モチベーションの有無に左右されずにできる行動を考える
モチベーションはかなり抽象的でわかりにくいものです。なので、抽象度の高いものは具体的にしてあげると、ぐっと対応しやすくなります。じゃあ、どうやって具体的にしていくのか。
一つ「重たいなー、やる気しないなー」と思うことを書き出してみてください。
さらに書いたものについて、もっと細かくステップを考えてみてください。
たとえば、1個書いたものが「○○会議の資料作成」の場合、ステップとしてはこんなことが挙げられます。(まだ大きければ細かくすることもできます。)
- 上司にこの会議の目的と着地を聞く
- 構成を考える
- コンテンツを考える
- 上司に確認してもらう
- 修正・調整をする
- 最終確認して完成
細かく分けることができたら、次に考えることはこの2つ。
- 何が楽しくない、やる気をなくしているものなのか?
- 楽しい、集中してできる作業はどんなことか?(どんなことにモチベーションを感じやすいか)
この方法のポイントは2つです。
- 大きなものを小さくする
- どうやったら楽しく、あるいは重くなりすぎずできそうかを考える
モチベーションが上がらないタスクは、たいがいいろんなプロセスが集まっていて、「なんだかやることいっぱいだ」と感じやすいです。それに加えて、いっぱいやることの中に「得意なこと」「まあまあ苦なくできること」「すごい苦手なこと」が混在していて、多くの場合「すごい苦手」なことに意識が向きます。
だから、小さくして自分が「できそう」と思うようにすることで、モチベーションだけに頼らず、行動に移せるようになります。
まとめ
モチベーションは上がるといいけど、上がらなくてもできる自分なりの仕組みを作ると、モチベーションに頼らず安定したパフォーマンスができるようになります。
ぜひご紹介した「大きなものを小さく」して、「どうやったら楽しく、軽くできるか」考えてみてください。